森羅万象から学ぶ人生羅針盤「感謝や尊敬を期待しない」
2023.04.25
森羅万象から学ぶ人生羅針盤「感謝や尊敬を期待しない」
『論語』に「人の己(おの)れを知らざるを患(うれ)えず、人を知らざるを患う」があります。他人が自分のことを認めなくても、そんなことなど一切気にせず、むしろ自分が他人を認めないことのほうを問題にせよという意味です。
誰しも自己顕示欲があり、自分を認めてほしいために、様々な手段を用いて自分の良さや特徴を披露したがるものですが、そんなことをしても認めてもらえる保証はなく、場合によっては「みっともない」と馬鹿にされるのがオチです。
ビジネスにおける上司の役割は、部下を認め、仕事を通じて会社に貢献させることですが、自分を認めてくれる上司に対して、必ずしもその部下が感謝したり尊敬したりするとは限りません。それでも上司は、部下を公平に評価することを忘れてはいけないのです。
一番ダメな上司は、自分を認めない優秀な部下を評価せず、自分にすり寄る無能な部下を重用するタイプの人間です。そして、自分の利益のために動くように仕向けます。さらに、認めてやる代わりに何らかの見返りを要求するタイプの上司などは、間違いなく部下からの信頼を得ることができません。
そんな自己中心的な人には誰も付いて行こうとはしないでしょう。感謝や尊敬はするものであって、決してされることを期待するものではありません。むしろ部下を認めても、へんな気兼ねが生じないように黙っているぐらいで丁度よいのです。
そして不思議なもので、そうした公平な評価に限って人知れず知れ渡るもので、いつの間にかそういう上司への人望が厚くなっているものです。感謝や尊敬を期待することは人として恥かしいことであることを肝に銘じておきましょう
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