森羅万象から学ぶ人生羅針盤「教養の素晴らしさを理解する」
2025.05.03
森羅万象から学ぶ人生羅針盤「教養の素晴らしさを理解する」
1950年にノーベル文学賞を受賞しているイギリスの哲学者、論理学者、数学者バートランド・ラッセル(第3代ラッセル伯爵バートランド・アーサー・ウィリアム・ラッセル)は、「大学は職業のための訓練学校になりつつある。それは教養といったことにまったく無関心の全権主義者たちによって要請されているからである」と述べています。
確かにその通りです。現に国立大学では、最も就職から遠い学問である文学部を廃止する動きが10年以上前から活発に行われていました。ラッセルは半世紀以上も前に、現在の日本の大学の現状を予言していたかのようです。
それよりもラッセルが言いたかったのは、教養の素晴らしさを分からない全権主義者の無知への怒りだったのです。
ラッセル自身の専門は哲学や論理学、数学ですが、受賞したノーベル賞は文学賞です。受賞理由は、「人道的理想や思想の自由を尊重する、彼の多様で顕著な著作群を表彰して」です。つまり、類まれなる高い教養が結集され、最終的に文学という大輪の花になって咲いたわけです。
これに関連して、以前「教養とはできるだけ広い範囲の英知を学ぶことによって得られる知識や知恵であり、いわゆる蘊蓄(うんちく)などではない」とご案内しております。
職業訓練をしたければ専門学校に進学すればよいのです。しかしそれでも教養の有る無しは世の中に出てから随所で問われることになります。
「福澤心訓」にもある「世の中で一番みじめな事は、人間として教養のない事です」を改めて噛みしめ、大学に進学しようがしまいが、真の教養とは自分磨きの束子(たわし)であることを改めて強く認識してください。
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