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森羅万象から学ぶ人生羅針盤「時代に応じた企業として先端を走る」
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森羅万象から学ぶ人生羅針盤「時代に応じた企業として先端を走る」

2023.04.29

森羅万象から学ぶ人生羅針盤「時代に応じた企業として先端を走る」
 豊田自動織機創業者の豊田佐吉氏の言葉に、「障子を開けてみよ。外は広いぞ」があります。これは発明家として、狭い日本のなかばかり見ていてはダメで、海外に目を向ければ、思いもかけないものに出会えるという視野の拡大の重要性を説いた言葉なのです

 この言葉は、1918年(大正7年)に上海へ渡った時、上海紡績、内外綿という大手の会社が、上海で工場を操業させていたことに刺激され、三井物産の支援も受けて、自社の上海進出を決断したときに、親族を説得する際に語ったものです。その後、上海では1924年(大正13年)に入ると反日運動や日貨排斥運動が激しくなりますが、様々な試練を経て、豊田氏の夢は後継者によって着実に受け継がれていくのです(ウィキペディア〈Wikipedia〉より抜粋・要約)。

 別に海外にまで目を向けろとは言いませんが、少しでも視野を広げるチャンスに巡り合えたら、何でも構わずに覗いてみましょう。まさに障子を開けるのです。その先に展開される世界が、広いか狭いかは分かりませんが、何かの気付きを得ることだけは間違いありません。

 この考え方は、いわゆる老舗の経営における、経営理念という縦糸と、時代に応じた技術や価値観という横糸との関係を有効に作用させるきっかけでもあるのです。視野が狭ければ、いくらしっかりした縦糸があっても、時代に合う横糸を紡ぐことができず、文字通り時代遅れとなり、老舗の看板を下ろすことにもなってしまいます。

 どんな障子でも構いません。とりあえず開けてみましょう。そこに見える景色(技術や価値観)が仮に広くても、美しくなければ障子を閉め、別な障子を開ければ良いだけです。そうしてこれを繰り返していけば、間違いなく時代に応じた企業として、先端を走ることができると確信してください。

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