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森羅万象から学ぶ人生羅針盤「普通を有難く思う」
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森羅万象から学ぶ人生羅針盤「普通を有難く思う」

2021.12.20

森羅万象から学ぶ人生羅針盤「普通を有難く思う」
 一見普通と思えることは、実は極めて有難いことなのです。これを踏まえて、前回に引き続き、フランスの作家ジュール・ルナールの言葉をご案内いたします。それは「毎朝、目を覚ますたびに、お前はこう言ってもいいだろう。目が見える。耳が聞こえる。体が動く。気分も悪くない。有難い!人生は美しい」というものです。

 大病や突発的な事故で、それまで普通だった体の機能を失うことは誰にでも起こり得ます。そして、人は、普通の状態を失ってから、その価値に気付くのです。普通に目が見えて、耳が聞こえて、体が動くことなど、健康に平常通り過ごせること自体、極めて有難いことなのです。

ビジネスにおいて、自分が誰より優れていても、仕事の依頼がくることを普通などと思ってはいけないのです。お客さまが数ある中から自分を選んでくれたことは本当に有難いことで、どんなに仕事が忙しく、困難に直面しても、仕事を発注してくれたことに、心から感謝しなければなりません。

 さらに、部下や仕入先、下請先に対しても同様です。仕事は、出来て普通などではなく、トラブルもなく、実績に結びつけられたことは、皆が一生懸命になってくれたおかげなのです。

決して普通には電気がついたり、水道の水が出たりはしません。多くの職業の人による支えによって、社会資本が成り立っているから、普通にみえるだけなのです。そうした普通を有難く思えば、何事にも謙虚になり、決して傲慢になることはありません。それは、人として正しく生きていく上で、極めて重要な姿勢であることを強く認識してください。

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