森羅万象から学ぶ人生羅針盤「最良の間合いを取る」
2021.06.11
森羅万象から学ぶ人生羅針盤「最良の間合いを取る」
『論語』に「君に事うるに数(しばしば)すれば、斯(ここ)に辱めらる。朋友に数すれば、斯に疎んぜらる」があります。
君主に進言するとき、必要以上に物を申せば、嫌われ恥辱を受けることになり、友人にアドバイスするときでも、あまりズケズケ言えば、敬遠されてしまうという意味です。
そもそも、人間は感情的な動物であることを忘れてはいけません。例え、素晴らしい言葉を言っても、その言い方やタイミングによって、感情の壁が言葉を遮断してしまうことがしばしばあるからです。
相手の懐に飛び込んで、言葉を多用すれば、自分が理解され、必ず真意を伝えることができると誤解してはいけません。親しくなることは近づくことではないのです。無神経に距離を縮めては、相手にとって鬱陶しいだけなのです。
また、自分の言う言葉に対して、相手も自分と同等の関心を持っているとは限りません。必ず温度差があることを認識しましょう。
さらに、無意識のうちに上下関係、並列関係を無視して「上から目線」になっていることがあるため、その進言やアドバイスが、お説教にすり替わっていないかを注意してください。
君主への進言も、友人へのアドバイスも、大事なのは間合いです。間合いの取り方を失敗すれば、逆効果になるだけです。
適切な距離感と、必要最小限の言葉数と、ベストなタイミングによって形作られる最良の間合いの取り方を身につければ、その人は、間違いなくコミュニケーションの達人と呼ばれるようになります。実践してみてください。
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