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森羅万象から学ぶ人生羅針盤「月夜の蟹にならない」
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森羅万象から学ぶ人生羅針盤「月夜の蟹にならない」

2021.02.24

森羅万象から学ぶ人生羅針盤「月夜の蟹にならない」
 中身がない人を例えて「月夜の蟹」といいます。
 カニは、月夜には餌をとらないと思われており、そのため、「月夜のカニは痩せている。甲羅や足、ハサミの中身は空っぽだ」となり、そこから、頭の中に何もない人を揶揄して使われるようになった言葉なのです。

 そして、月夜の蟹と呼ばれる人は、自分自身が物を知らないことを認めたくありません。そのくせ、周囲から優れた人と思われたい見栄があるのです。

 そうした空疎な人の姿勢は、仕事の面にも悪影響を及ぼすものです。
 まず、自分の中身のなさを必死で隠そうとして、不自然に専門用語を多用しますが、言葉をよく知らないで使っているため、誤った意味で話してしまい、中身がないことがばれてしまうのです。
 また、プライドが高く、人に相談することもしないので、分からないことはそのままになるため、ミスが多くなります。

 自分に中身がないと認めることは、決して人から悪い印象を持たれるものではないのです。むしろ、その素直な姿勢を評価され、皆から好かれ、決して悪口を言われるようなことはなくなるのです。

もちろん、空疎な中身をそのままにせず、必死で埋める努力は、怠ってはなりません。そして、知ったかぶりして、中途半端な情報や知識を披露するくらいなら、むしろ、黙っているくらいでちょうどよいのです。

 以前、「知識を身体に行き渡らせる」として、西郷隆盛に関する、打てば響くエピソードをご案内しましたが、真に中身のある人は、情報や知識をひけらかすことなく、相手の質問に応じて、必要最小限の情報量と的確な知識で返答できる人なのです。

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