森羅万象から学ぶ人生羅針盤「有効な和解策で永遠の幸福を手に入れる」
2024.04.07
森羅万象から学ぶ人生羅針盤「有効な和解策で永遠の幸福を手に入れる」
たまにはグローバルなお話をさせてください。フランスのドミニコ会修道士アンリ・ラコルデールの有名な言葉に、「一瞬だけ幸福になりたいのなら復讐しなさい。永遠に幸福になりたいのなら許しなさい」があります。
復讐によって恨みを晴らせば、一時的な満足感に包まれますが、復讐された側には新たな恨みが生まれ、そのスパイラルは永遠に続きます。しかし許してしまえばそれ以上の負のスパイラルは発生しません。
それでも許すことができなければ、国家や民族のレベルだと戦争に発展します。確かに譲れないものがあるので、簡単に許すことなどできないのでしょう。それに、指導者が変わるたびに過去の約束を反故(ほご)にする国もあります。
ある政治評論家が、現役の衆議院議員時代に新橋のSL広場で、演説の最後に「世界を変えたい」と締めくくったら、「何も変えないでくれ」という声があちこちから飛んできて唖然としたといいます。なぜなら、変えるためには必ず多かれ少なかれ摩擦を余儀なくされ、その摩擦が大きければ前述の通り戦争になるからです。
世界中の指導者だけでなく、被害者となった国民までも、「今までのことはすべて水に流す。その代わりお互いに国境線や政治・軍事体制を含め一切変えない」というコンセンサスを得られれば、ラコルデールが指摘する「永遠の幸福」が実現する可能性が生まれるかもしれません。
しかしそれは、「永遠の幸福」なので、パレスチナ問題をはじめ台湾有事、我が国の北方領土問題などを考えれば実現への道筋は非常に難しいでしょう。それでも実現の可能性が少しでもあるならば、有効な和解策で「永遠の幸福」を手に入れる努力をしたいものです。
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