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森羅万象から学ぶ人生羅針盤「有言実行は当たり前の姿」
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森羅万象から学ぶ人生羅針盤「有言実行は当たり前の姿」

2022.02.10

森羅万象から学ぶ人生羅針盤「有言実行は当たり前の姿」
 不言実行という言葉があります。「文句や理屈を言わずに黙ってなすべきことを実行すること」(デジタル大辞泉より抜粋)とされ、その奥ゆかしい姿勢から、古くから日本人の美徳とされてきました。

 これに対して、有言実行という言葉もあります。文字通り、口に出したことは必ずやり遂げるという意味です。これは元々あった言葉ではなく、プロ野球選手・監督であった落合博満氏が、自らの姿勢を表す言葉として、不言実行をもじって生み出されたもので、今では誰もが普通に使う言葉として普及しました。

 そして、ビジネスの世界では、有言実行であることが求められます。まずコミットメントして、それを認知してもらい、成果を周囲に約束することで、自らを鼓舞し、最終的に責任を果たすからです。そのため「不言実行では責任が明確にならない」という指摘もされ、日本人の仕事に対する意識にも変化をもたらすようになったのです。

 しかし、時々、有言実行しようとしている自分を「特別扱いしろ」と言わんばかりの態度をとる人がいます。つまり、自分の仕事にだけ集中したいために、チーム全体で取り組むべき仕事に一切目を向けず、自己中心的な考えに陥っても何とも思わないのです。

 もし「自分は目標を達成するぞ」と公言しても、「自分の仕事が忙しいから、繁忙期でも全体で取り組む仕事は拒否する」では、ただの言い訳に過ぎず、そんな態度では誰も相手にしてくれなくなります。

目標達成に向かって励むことは大いに結構ですが、そういう自分を素晴らしいと勘違いしてはいけません。有言実行は、決して特別ではなく、当たり前の姿に過ぎず、そうであるからこそ価値があることを肝に銘じておきましょう

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