森羅万象から学ぶ人生羅針盤「本当の青史は心の中に存在する」
2022.06.08
森羅万象から学ぶ人生羅針盤「本当の青史は心の中に存在する」
青史(せいし)とは歴史や記録のことですが、ここで示されている「青」は青竹の色です。つまり、紙の無い時代の記録媒体に、青竹をあぶって水分や油分を取り除いて作られた札が用いられていたことに由来するのです。
青竹の札は、当然ながら紙よりもかさばります。保存するにもより広いスペースが要求されるため、札の数自体もできるだけ少なくしなくてはなりませんでした。そのため、そこに記録する内容もより厳選され、重要度の低いものは削除されてきたのです。つまり、「青史に名を残す」とは、歴史上の人物の中でも特に影響力があったことの証明なのです。
しかし、一般に歴史書の大半は、時の権力者によって作成されたものであり、当然ながら自分にとって都合の良い内容にまとめられています。そのため、仮に青史に登場する人物であっても、必要以上に美化されていたり、不当に悪者にされていたりする可能性は高いと言えます。
その一方で、人々の記憶に残り、口伝によって語り継がれている歴史もあります。そこには往々にして、権力者がまとめた史実とは異なる内容が示されているもので、近年はそうした研究が進み、歴史の再評価がなされているのです。
ここで考えられるのは、本当の意味の青史とは、人の心の中に存在するということです。なぜなら、口伝を語り継いだ人たちだけでなく、権力者の心の中にも、当然ながら歴史の事実とその裏にある真実が残っているからです。
こうした点を踏まえ、何事においても事実と真実を探り当て、それにのみ焦点を当てて冷静に客観的に見つめてこそ、正しい彰往考来(しょうおうこうらい)が実現することを忘れないでください。
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