森羅万象から学ぶ人生羅針盤「本音という言葉を悪用する」
2025.10.06
森羅万象から学ぶ人生羅針盤「本音という言葉を悪用する」
以前にもご案内しておりますが、私の会社・躍進の経営理念の1つに、「躍進の原点 『人生航海』」という長文の一節があります。その冒頭は「同じ船に乗るなら、本音・本心・本気で語れる仲間と本力、言わば全力を出し、人生を大勝利する」というものです。
特に私が強く強調しているのが、本音・本心・本気の部分です。これは文字通り、私の偽らざる本音です。本当の気持ちを明かしてくれなければ、真のお付き合いはできないと心に決めているからです。
しかし、世の中には“エセ本音”があるようです。それは本音という言葉を悪用する人がいるからです。例えば、今でこそパワハラという概念が定着しましたが、昭和の時代のビジネスシーンでは、上司が部下に対してどう考えても不可能な要求を突きつけ、「できるんだろ?」と脅すように迫ってくるのです。
それに対して部下は、「できます…」としか答えられず、それを受けた上司は「できるというのは本音で言っているんだな?」とさらに迫るので、部下は口答えできずに「はい…」とつぶやくのです。これが本音でないことは明々白々です。
最悪の本音の悪用は、戦争中に行われた特攻隊の突撃志願です。「明日特攻を志願するものは一歩前に出ろ!」と言われると全員が前に出ます。しかし、「国のために死ぬことは美しいことだ」と本気で思う人もいれば、「死にたくない」と思っている人もたくさんいたはずです。
しかし悪質な上官は、特攻していく青年の言葉を、「すべて本音とみなす」として同調圧力をもって悪用してきたのです。こんな悲劇に本音という言葉を用いてほしくありません。
繰り返しになりますが、私には本当の本音で接してください。前述の通り、真のお付き合いがしたいからに他ならないからです。
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