森羅万象から学ぶ人生羅針盤「条件を自分のものにする」
2022.08.06
森羅万象から学ぶ人生羅針盤「条件を自分のものにする」
以前、拙著『昭和と平成を翔け抜け令和へ』において、本来有言実行とすべき箇所を“有限”実行と表記してしまったエピソードをご案内しました。
しかし、それがきっかけとなり、限られた経営資源をフル活用して、目的、目標を果たさなければならないことを再認識しました。つまり、プロであるならば、限られた条件、与えられた条件で勝負して評価されるものです。
例えば、腕の良いコックは、同じ材料・調味料を使っても他のコックよりもおいしい料理をつくることで差別化されます。また、クラシック音楽の指揮者は、同じ譜面でも、演者が奏でる音の強弱や抑揚をコントロールして、自分にしか出せない表現力を発揮しています。
古典落語を演じる落語家は、決まっているストーリーを、自分なりの語り口でより面白く聞かせる芸を披露しています。また、ベテラン漫才師のなかには、自分で考えたネタではなく、作家が書いたネタでも、面白く演じられる人がたくさんいます。つまり、面白いことを考えることで勝負しているのではなく、「作家の台本を演じる」という、限られた条件、与えられた条件を最大限に活かし、プロとしての腕を見せているわけです。
このように、あらゆる世界のプロと呼ばれる人は、限られた条件、与えられた条件を確実に自分のものにする技術に秀でており、一流になると、他の人よりも優れた結果を残せるのです。
自分に合う条件でなければ仕事ができないという人は、プロとしての自覚が足りません。このことを肝に銘じ、改めて気持ちを引き締め精進してください。
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