森羅万象から学ぶ人生羅針盤「模倣は守破離の通過点」
2022.03.24
森羅万象から学ぶ人生羅針盤「模倣は守破離の通過点」
「すべての芸術は模倣から始まる」ように、まずは模倣によって基本を身につけます。その基本が型なのです。型という基本は、多くの優れた先人たちが様々に検証を繰り返して、「これしかない」という結論に達して出した答えなのです。それを踏まえたうえで、オリジナリティーを確保するための自分なりの工夫や研究が始まるのです。
これについて、落語立川流家元で参議院議員も務めたことのある落語家・立川談志師匠は、「型ができていない者が芝居をすると型なしになる」として、「型をつくるには稽古しかない」と述べています。そして、型がしっかりした人がオリジナリティーを押し出すことで、文字通り型破りになれるのです。
そして、そこで思い起こされる考えが守破離(しゅはり)です。芸事や武道に限らず、あらゆる物事の修業において、守破離というステップを理解することは極めて重要です。
守破離は、元々剣道や茶道などで修業における段階を示したもので、「守」は、師や流派の教え、型、技を忠実に守り、確実に身につける段階であり、「破」は、他の師や流派の教えについても考え、良いものを取り入れ、心技を発展させる段階です。そして、「離」は、一つの流派から離れ、独自の新しいものを生み出し確立させる段階とされています(デジタル大辞泉より抜粋・要約)。
模倣を単なるコピーと勘違いしてはいけません。模倣は守破離の通過点なのです。自分の手本となる人を完全にコピーしようとしても、まったく無意味なのです。なぜなら、素質も人格も違う人間が、他人のマネをしても、その人にフィットしたものにならないからです。
まずは模倣して、しっかり型を身につけ、それを踏まえて守破離を実現し、型破りになりましょう。何事にも通じるこうした基本的な学習手順が、極めて重要なことを決して忘れないでください。
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