森羅万象から学ぶ人生羅針盤「正しい歴史認識で幸福な未来を創る」
2022.05.24
森羅万象から学ぶ人生羅針盤「正しい歴史認識で幸福な未来を創る」
短期集中連載最終回3回目は「歴史の悪用」についてお話しします。
1991年12月に実施された「ベロヴェーシ合意」によって、ロシアはウクライナを正式に独立国家と認識しています。それにも拘わらず、ロシアのプーチン大統領は、そのことには一切触れず、ウクライナにあるロシアの領土を取り返すための「特殊作戦」を展開していると主張しているのです。
そして、あろうことかプーチン大統領は、2018年12月にモスクワでの人権評議会において、「アイヌ民族をロシアの先住民族に認定する」という考えを示しているのです。そうすれば、明治から大正にかけて実施された北海道開拓は、日本によるロシア人への迫害、さらにはロシアへの侵略として利用することもできます。
もちろん、歴史の捏造にすぎません。しかし、これを利用して「ロシア人保護」という口実をつくり、未来に行われるかもしれない「特殊作戦」のための布石を打っているとも考えられるのです。
また、本年4月にはセルゲイ・ミロノフ下院副議長が「どの国も望むなら隣国に領有権を要求し、正当化する有力な根拠を見いだすことができる。クリル諸島(北方領土と千島列島)は本来ロシアの領土であるが、それに対して領有権を主張してきたのは日本だけだ。しかし、一部の専門家によると、ロシアは北海道にすべての権利を有している」と、有り得ない暴論を述べました。
日ソ中立条約を破って侵攻し、日本の領土を奪っているにも拘わらず、さらに「元々ロシアの領土なのに、それを日本が『自国のものだ』と言ってきている」と事実を逆転・捏造し、歴史を悪用しようと企んでいるのです。
こんな発言を看過すれば、権力者の専横をさらに強めるだけで、絶対に許してはいけません。いまこそ全世界の心あるすべての人は手をつなぎ、正しい歴史認識を共有して、世界人類の幸福な未来を創り上げましょう。
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