森羅万象から学ぶ人生羅針盤「正しい現場情報を実現させる」
2022.04.20
正しい現場情報を実現させる
論理的思考の基本に、帰納法と演繹法があります。帰納法は、複数の事実からその共通点を見出し一般化する方法です。演繹法は、ルールや法則に基づく複数の事実を積み上げて結論にたどり着く方法です。
帰納法の思考例として、以下のようなものがあります。「天然ピレトリンの殺蟻効果がテレビで特集された」「ネット上で天然ピレトリンがトレンド入りした」「ゆえにシロアリ対策には天然ピレトリンが注目されている」というものです。
一方、演繹法の思考例には、「天然ピレトリンはシロアリ駆除薬剤の主成分として使われる」「シロアリ駆除薬剤には殺蟻効果がある」「ゆえに天然ピレトリンには殺蟻効果が認められる」というものです。
そして、この2つを用いて、現場から情報を吸い上げたり、現場に情報をもたらしたりしなければなりませんが、その判断の際に、狭い範囲に固執すれば間違った結論を導き出すことを忘れてはいけません。
例えば、ある現場で行った宣伝活動が成功した背景には、それをとりまく市場の特性が大きく作用していれば、必ずしも他の現場で有効な宣伝効果が得られるとは限らないからです。それにも拘わらず、強引な帰納法を用いて他の現場にフィードバックすれば大変な損失となります。
これは演繹法でも同じです。AならばBである、BならばCである、ゆえにAならばCであるという積み上げが演繹法の基本ですが、最初のAならばBであるという前提にもし間違いがあれば、その後の議論は一切意味をなさないのです。この確認を怠ることは絶対に許されません。
こうした点をしっかり踏まえて帰納法と演繹法を生かし、正しい現場情報を実現させることを肝に銘じておきましょう。
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