森羅万象から学ぶ人生羅針盤「死に備え充実した毎日を過ごす」
2022.11.26
森羅万象から学ぶ人生羅針盤「死に備え充実した毎日を過ごす」
江戸中期に書かれた武士の修養書『葉隠(はがくれ)』には、「武士道と云うは死ぬ事と見付けたり」という一節があります。辞書的な意味では、武士たる者は主君のためには死ぬことも覚悟しなければならないとされています(デジタル大辞泉より抜粋・要約)。しかしこれは、犠牲的精神を賛美・推奨しているものではないのです。
この言葉の続きには、「毎朝毎夕、改めては死々、常住死身に成て居る時は、武道に自由を得、一生落度なく、家職を仕課すべき也」とあります。そしてこれは、毎朝毎夕、いつも死ぬつもりで行動し、いつも死身になっていれば、武道に自由を得、一生落度なく家職をまっとうすることができるという意味なのです(ウィキペディア〈Wikipedia〉より抜粋・要約)。まさに、理想とする死に方を実行するには、常にその死を意識した生き方が求められるということです。
つまり、生き方が反映されているのが死に方だからです。人は必ず一度は死ぬものです。それだけは絶対に避けられません。ならばその死をどのように捉えるかで、たった一度の人生をどう生きるかが決まるのです。
そしてその死は、いつ訪れるかは誰にもわかりません。必ずしも天寿を全うできるわけではなく、交通事故などの不慮の事故で亡くなれば、思い残すことも多くあるはずです。
それならば、仕事でも健康管理でも、日々ベストを尽くし「やるだけのことはやった」という充実感に溢れた毎日を過ごすことは、いつ訪れるか知れない死への備えとして捉えるべきです。
そうすることで、間違いなく死への恐怖は大いに軽減され、死ぬ間際に見る走馬灯でも良い人生の歩みが映し出されることを強く認識しましょう。
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