森羅万象から学ぶ人生羅針盤「民意をくみ取る」
2021.08.13
森羅万象から学ぶ人生羅針盤「民意をくみ取る」
今回より、この『森羅万象から学ぶ人生羅針盤』連載も、2年目に入りました。改めまして、今後ともよろしくお願いいたします。
さて、孫子の言葉に「道とは、民をして上と意(こころ)を同じくせしむるなり。故に以て之と死すべく、以て之と生くべくして危きを畏れず」があります。
直訳すると、指導者は人民の心を掴み、自らと考えを共有させ、生死すら恐れない覚悟を持たせなければならないという意味です。
しかし、この言葉は、国民は国家のために、また社員は会社のために犠牲になるようにマインドコントロールせよとも聞こえてしまいますので、取り扱いには注意が必要です。そのため、組織のなかでは、確実に意思統一を図らなければならないという意味に捉えましょう。
いかなる組織においても、そのトップの立場にある人は、メンバー全員に、組織の目的を明確に伝え、理解してもらう必要があります。そして、達成すべき目標を同じくすれば、スムーズなコミュニケーションが図れ、モチベーションは確実にアップします。
そして、最も大事なのは、いわゆる民意をくみ取ることです。決して服従を強いてはいけません。強制や服従による団結は、表面的で一時的なものに過ぎず、いずれ破綻を余儀なくされます。
必ず民意をくみ取り、それに応えるべく、組織を活性化させるための具体的な方策を実行するのです。まず、分権化・専門化を図り、できるだけ権限を委譲します。そして、権限と同時に、責任も明確にするのです。さらに、権限の範囲と命令系統の確保を明確にして、戦略、戦術を練っていくのです。
民意をくみ取れば、間違いなく永続的な意思統一が図れ、組織の体制は強固なものとなります。そのことを肝に銘じて、組織を活性化させ、大きな機動力を発揮させましょう。
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