森羅万象から学ぶ人生羅針盤「気持ちを切り替えてチャレンジする」

2022.09.08

森羅万象から学ぶ人生羅針盤「気持ちを切り替えてチャレンジする」
　吉田松陰が長州藩士・山田宇右衛門に宛てた手紙の中に「勉めざる者の情に三あり。曰く、吾が年老いたり。曰く、吾が才鈍なり。然らずんば即ち曰く、吾が才高し、学成れりと」があります。勉強しない人の言い訳には3種類あり、それは、年を取った、才能がない、既に知っている―の3つであるという意味です。

　年齢や能力、必要性などの理由で勉強しないのは、極めてもったいない行為です。そしてこれは、勉強に限らず体力づくりにも言えることです。喜劇俳優の大村崑氏は、現在90歳ながら日々筋トレに励んでいます。体は言うに及ばす、頭脳も極めて明快で、心身ともに健康的な日々を送っています。

　そんな大村氏は、20歳前に肺結核に罹り右肺を切除し、58歳の時には大腸癌を患っており、基礎体力に自信のあるタイプではなかったのです。しかし、決して「自分には無理」と思うことなく、86歳の2018年春頃から瑤子夫人と夫婦揃って筋トレを開始し、今日まで継続しているのです。

　また、前述の病歴から、健康には人一倍関心も知識も持ち合わせていましたが、それに固執することなく、筋トレという新しい手法を取り入れたのです。大村氏は、「もう年寄りだから今更……」「元々体力はないし……」「筋トレなんかしなくても有効な健康法は知っている」という考えは持たずにチャレンジし、ご夫婦で幸せに過ごしていらっしゃいます。

　「老いている」「才能がない」「知っている」というのは、すべて主観的な判断に過ぎないのです。ならば今すぐ気持ちを切り替えて、新たなことにチャレンジしましょう。その価値は大いにあることを忘れないでください。

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