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森羅万象から学ぶ人生羅針盤「無知も休み休み言え」
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森羅万象から学ぶ人生羅針盤「無知も休み休み言え」

2023.06.02

森羅万象から学ぶ人生羅針盤「無知も休み休み言え」
以前、有名なことわざである「聞くは一時の恥聞かぬは一生の恥」をご案内しました。知らないことを聞くことは恥ずかしいことですが、勇気をもって「教えてください」と言えばそれで解決し、逆にその素直な姿勢を評価してくれることもあるからです。

 しかし、物には限度があります。「いくら何でもそのくらいのことは知っているだろう」というレベルのことを聞くと、その人の能力は言うに及ばず、人格までもが誤解されるからです。

 以下の話は友人が体験したことですが、彼がお客さまを訪問した際、20代の若手男性社員が部長に向かって、「戦後って何ですか?」と真顔で質問している場面に遭遇したのです。さらに、日本とアメリカが戦争したことすら知らなかったというのです。

 しかしその社員は、出身県でも屈指の名門校を卒業し、大学でも英語を専攻しTOEIC(トイック 英語によるコミュニケーションとビジネスにおけるその活用能力を検定するテスト)でも800点に迫るレベルを獲得している学力のある人物でした。だから友人は、あまりにも意外な出来事に唖然としたそうです。

 学校が教える日本史の授業は、どんなに進んでも西南戦争(1877年〈明治10年〉)までで、それ以降はイデオロギーに深く関係する内容の授業となるため、文科省が意図的にそのあたりで年間の授業が終わるように指導しているのです。

 だから私たちも、太平洋戦争や戦後史については自分で勉強しました。こうした一般常識がなければ、いくら仕事の専門知識に長けていても、「人として何か欠けている」と誤解を招くおそれがあります。

 学校で教えてくれなくても、そういうレベルのことは自分から進んで学びましょう。そうでなければ「馬鹿も休み休み言え」をもじって「無知も休み休み言え」と揶揄されることを忘れないでください。

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