森羅万象から学ぶ人生羅針盤「物と人の本当の価値を見分ける」
2024.11.28
森羅万象から学ぶ人生羅針盤「物と人の本当の価値を見分ける」
フランスの貴族、文学者のフランソワ・ド・ラ・ロシュフコー(ラ・ロシュフコー公爵フランソワ6世)は、「人間が神から授かった力の中で最も大切なものは、物の本当の価値を見分ける力である」と述べています。しかしこれは、言うは易(やす)く行うは難(かた)しで誰にでも簡単にできるものではありません。
物の価値については、以前、世の中には使用価値と交換価値の2つがあることをお話ししました。使用価値とは、それを利用したときに得られる満足であり、一方交換価値とは、市場でいくらの値段が付くかによって決まるものです。
お寿司でもマグロのトロよりもアジやイワシの方が好きな人はたくさんいます。そういう人にとって、マグロのトロよりもアジやイワシの使用価値は高いのです。しかし市場では、当然マグロのトロの方が高額で、交換価値が高いとなるわけです。
また、投資目的で名画を購入する人は、交換価値にしか興味がないのでしょう。しかし無名画家の作品でも自分にとって素晴らしいと感じるならば、その価格がたとえ1万円であってもその人にとっての使用価値は100万円以上でしょう。
これに加えて、物だけでなく人の価値を見分ける力も身に付けなければなりません。その最大の尺度は、他人のためにどれだけ尽くせるかだと思います。世の中は一寸先は闇で、明日どころか1時間先でもどうなるかわかりません。
そんな浮世で、他人のために尽くせる人は本当に値打ちのある人物です。神様は、物だけでなく人の本当の価値を見分ける力も授けてくれているはずです。その2つをいっしょに磨いてください。
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