森羅万象から学ぶ人生羅針盤「理解できない原因を究明する」
2024.11.20
森羅万象から学ぶ人生羅針盤「理解できない原因を究明する」
フランスの哲学者パスカルは、「人間はつねに、自分が理解できない事柄は何でも否定したがるものである」と述べていますが、これについては多くの方の同意を得られるのではないでしょうか。
特にビジネスシーンにおいて、前例主義に凝り固まった上司についてしまった場合、まったく新しい発想に基づくビジネスモデルを提案しても、自分が理解できない事柄が少しでもあると否応なしに否決します。もし失敗しても責任逃れができるからです。
我々の世代が良く知る、既存勢力が理解できない人物の代表として、田中角栄氏があげられます。東大法学部卒の政治家や官僚、さらにはアメリカの高官の目でみると、まさに「自分が理解できず否定したくなる人物」だったのです。
高等小学校を卒業し働きながら専門学校で建築学を学ぶ一方、衆議院議員に当選した以降、六法全書を丸暗記して50以上の議員立法を成立させ、最終的に内閣総理大臣にまで上り詰めた「ジャパニーズ・ドリーム」の体現者です。
当時も人気はありましたが、総理大臣に就任し50年以上経過した現在の方が、「もうあんな傑物は出てこない」と高く評価されています。先日76歳で亡くなった名優・西田敏行氏も生前、「田中角栄さんを演じてみたかった」というほど魅力的な人物だといえます。
しかし、総理大臣経験者であるにも拘らず、「ロッキード事件」において別件逮捕(外国為替管理法違反)という屈辱を味わわされ、収賄を追加起訴されて実刑判決を下されました。既存勢力の角栄潰しと言われましたが、真相は意見の分かれるところです。
自分が理解できない事柄に遭遇したら、それを否定し潰しにかかるのではく、なぜ理解できないのかを探り、必ず原因を究明しましょう。その挑戦こそが進歩の基本であることを忘れてはいけません。
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