森羅万象から学ぶ人生羅針盤「真摯な第三者の目は必要不可欠」
2022.06.02
森羅万象から学ぶ人生羅針盤「真摯な第三者の目は必要不可欠」
ドイツの文豪ゲーテの著作『ファウスト』のなかに「人間は努力をする限り迷うものだ」という言葉があります。そしてこれには2つの意味があると言われています。
まず、日本語に翻訳された言葉通りの解釈では、努力すればするほど試行錯誤を繰り返すもので、そんな迷いがあってこそ努力が身になるというものです。
確かに、努力というものは目の前に立ちはだかる壁を乗り越えていくための工夫と行動であり、必ずしもそれまでに身につけたやり方が通用するとは限らないため、色々と試して、そこから得た結果から答えを見つけるのです。
そしてもう1つは、原文をより正確に翻訳したもので「人間が野望を果たそうとすると過ちを犯すものだ」という意味に近くなり、正しい道を見失ってはいけないと指摘になります。それは、欲望に支配された人間は、悪を悪とも思わず、目の前が曇ってしまい、時として手段を選ばなくなってしまうからです。
この2つに共通して言えることは、正解が分からないということです。しかし、前者の「迷い」は、おそらく正しいと思われる選択肢の中からどれを選んだらよいかという判断がつかない状態です。それに対して後者の「迷い」は、自分の選択肢のなかに間違いがあっても気付かないどころか、時として積極的に採用してしまう行為なのです。
いずれの場合にしても、物事に一心不乱に臨んでいるときには、必ず真摯な目を持った第三者の意見に耳を傾けましょう。そうした第三者の目がないと、前者の場合なら正解に至るまでの試行錯誤に時間がかかり、後者なら明らかに不正解に至り、それを受け入れてもなんとも思わないようになってしまうからです。
まさに、真摯な第三者の目は必要不可欠です。それによって、正当な努力は実り、不当な野心は排除され、真の成功がもたらされることを忘れないでください。
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