森羅万象から学ぶ人生羅針盤「経営は不完全情報の戦場」
2022.11.18
森羅万象から学ぶ人生羅針盤「経営は不完全情報の戦場」
ホリエモンこと実業家の堀江貴文氏は、「麻雀が強い人は経営力が高い可能性がある」という仮説を述べています。もちろん麻雀に強くなれば優秀な経営者になれるという意味に誤解してはいけません。経営は麻雀のような不完全情報ゲームの要素が強いからであるとしているのです。
完全情報というのは、行動やそれに影響を与えるものを全部出し切っている状態の情報です。ゲームで言うなら、囲碁や将棋は「ルールという完全情報」の条件だけで勝敗を競うものです。
それに対して不完全情報とは、行動やそれに影響を与えるものを出し切っていないのです。それは囲碁や将棋のルールに比較すれば、麻雀などはまさに典型的な不完全情報のもとに勝敗を競っています。
麻雀における不完全情報とは、どんな牌山(はいやま)が積まれ、相手にどんな手牌(てはい)がされているか誰にも分からないからです。そのため、いわゆる運否天賦という要素に左右されるため、極端な例で言えば、配牌(はいぱい)の段階でいきなりあがってしまうこともあります。つまり、麻雀は囲碁や将棋のように、自分がミスさえしなければほぼ100%強い人が勝つようなわけにはいかないのです。
それでも麻雀に強い人がいるのも事実です。それは、囲碁や将棋のような完全情報ゲームと麻雀のような不完全情報ゲームの差を理解し、可能な限り状況を分析して、仮に短期的な敗北に見舞われてもそれに囚われることなく、長期的な勝利を目指す思考があるからです。
経営の現場では、情報の不完全部分を正確に予想して、的確に対応する能力が求められます。それはまさに、次にどんな牌がくるか分からないことに対する麻雀の読みに通じる動物的な勘に近い情報処理能力であることを強く認識し、経営はまさに不完全情報の戦場であることを忘れないでください。
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