森羅万象から学ぶ人生羅針盤「結局は自分のため」が信用を失う
2024.12.08
森羅万象から学ぶ人生羅針盤「結局は自分のため」が信用を失う
英国の作家ウォルター・サヴェージ・ランダーは、「我々は主義について語るが、私欲のために行動する」と指摘しています。そして、このやり玉にあげられるのが政治家でしょう。
以前、菅義偉元首相は、政治の師匠である小此木彦三郎元建設大臣から「官僚は、提言してくる政策に自分の意見を密かに織り交ぜてくるから気をつけるように」と指導されたことをご案内しました。
この私欲のために語られる代表的な主義が、以前ご説明した労働価値説につながるのです。復習になりますが、労働価値説とは、「人間の労働が価値を生み労働が商品の価値を決める」(ウィキペディア〈Wikipedia〉より抜粋)というものです。
しかし商品価値は、一般的に需給バランスで決まるものですから、労働価値説では説明がつかないのです。そして学者の中には、「マルクスの『資本論』は労働価値説という間違った前提からスタートしているので読んでも意味がない」と否定する人もいることをご案内しています。
それなのに『資本論』が評価されているのは、労働価値説を利用して既存の権力にとって代わろうという人にとっての、都合の良い道具だからです。まさに、主義を語って私欲を得るのに都合の良いことが書かれているわけです。
「言っていることは立派だけれども、結局は自分のためじゃないか」ということがバレてしまうと、信用を失うだけでは済まず、それまでの実績も色眼鏡で見られることになることを肝に銘じておきましょう。
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