森羅万象から学ぶ人生羅針盤「線引きする覚悟を決める」
2024.01.16
森羅万象から学ぶ人生羅針盤「線引きする覚悟を決める」
アメリカ合衆国第35代大統領ジョン・F・ケネディ氏は、「私たちが抱える問題は、人間が作り出したものだ。したがって人間が解決できる」と述べています。確かにそうかも知れません。しかし、技術的に解決できないのではなく、解決したくないという本音が邪魔をしている分野もあります。
その代表と言えば、原子力発電所でしょう。ここから生み出される放射性廃棄物をはじめあらゆる放射性物質は、どんなことをしても絶対にこの世から無くならず、あちこちに移動しているだけなのです。
推進派のみなさんは、このことを決して認めたがらず、被曝量の安全値という問題にすり替えて議論し、「放射性物質がなくならなくても別に問題ない」という結論に、強引に持っていこうとしています。
原子力発電所に完璧な安全性が確保できないのであれば廃炉し、今までのようなエネルギー消費を止めることで、事故等がもたらす放射能汚染の恐怖から逃れることができます。それに石炭をはじめとする火力発電に必要な燃料は、あと200年持つと言われています。
それなのに、原発を捨てる覚悟を持っている人は誰もいません。国家をはじめ、電力会社、原子力産業、建設業等関連企業、推進派の学者やマスコミだけでなく、我々国民が膨大なエネルギー消費を捨てる覚悟がないからです、
現状のエネルギー消費を抑えた生活をすると、昔のような不便さに逆戻りを余儀なくされ、経済的な豊かさを享受できなくなります。しかし、孫子(まごこ)の代に禍根を残したくなければ、こうした問題にどこかで線引きする覚悟を決めなければならないことを改めて強く認識してください。
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