森羅万象から学ぶ人生羅針盤「緞帳型と引幕型」
2021.04.27
森羅万象から学ぶ人生羅針盤「緞帳型と引幕型」
「緞帳芝居」という言葉があります。これは、売れない役者が、それほど面白くない台本で打つ芝居のことで、そういう芝居には、内容に似つかわしくないほど派手な緞帳が幕に用いられるため、そのことに由来するのです。
転じて、中身のない人間ほど、自分を大げさに見せるという意味に使われます。
これに対して、横に開閉する引幕は、主に、スポンサーやファンから贈呈されるもので、引幕で打たれる芝居は、いわゆる当たり狂言であり、演じる役者は千両役者なのです。
見かけでは、一見安っぽく見える引幕よりも、芝居小屋に設置されている緞帳のほうが、値打ちがあるように思います。緞帳で公演される芝居の方が豪華にみえるものですが、実際は、引幕で公演される芝居の方がヒット作なのです
同様に、人においても、緞帳型、引幕型があるといえます。
緞帳型の人は、とにかく、見た目も中身も、自分を美化しようとします。所持品も、往々にして奢侈です。そして、自慢話が好きで、その話も、より大きく誇張されていることが多いのです。
ビジネスにおいても、緞帳型の人は、当然ながら言行不一致で、大きなことを言う割に、成果に結びつかないのです。
一方、引幕型の人は、言動に内容が伴っているため、地味ながら、確実に成果を上げ、周囲の評価も人望も集めるものです。
緞帳型の人は、飾り立てれば飾り立てるほど、かえって白い目でみられてしまい、信用されないでしょう。
引幕型のように、自分に確固たる自信があれば、飾り立てる必要はないのです。外見や所作は、地味に映っても、見る人が見れば、その真価が必ず分かるものだからです。
そして、改めて、何事も中身が肝心であることを、肝に命じましょう。
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