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森羅万象から学ぶ人生羅針盤「自ら競争を作り上げる」
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森羅万象から学ぶ人生羅針盤「自ら競争を作り上げる」

2021.09.20

森羅万象から学ぶ人生羅針盤「自ら競争を作り上げる」
 シャープの創業者である早川徳次氏の言葉に「他社がマネするような商品を作れ」があります。
 一見、他社がマネできない商品を作れの間違いではないかと思われますが、早川氏は、マネされることによって競争を生み、さらなる技術の改良・進歩を実現し、最終的には社会の発展につながることを指摘しているのです。
 極めて社会性に溢れた言葉であり、まさに企業人の鑑とも言えましょう。

 もちろん、他社がマネできない商品を開発することも大いに価値があります。特許を取得し、その技術を自社だけのものに留め、利益を独占しようと考えてもおかしくはありません。

 しかし、特許の有効期限は出願日から20年間です。その間は、開発にかかった様々な費用を回収するための法的な保護があるぐらいに過ぎず、未来永劫の保証でないことを忘れてはいけません。

 それに、どのような技術でも、どんどん陳腐化していきます。そして、他社にも優れた技術者がいますので、いつの間にか、まったく違う次元の新商品を開発してしまう可能性も決して低くはありません。そうすれば、せっかく取得した特許も、何の魅力のないものに成り下がってしまうのです。

 決して最初の開発者という立場に固執してはいけないのです。なぜなら、物の見方が近視眼的になってしまい、そこで成長が止まってしまうからです。
 ならば、築き上げたものを公開して、自ら競争を作り上げ、率先してその競争に参加するほうが、自社をより鍛え上げ、成長させることにつながるはずです。

そのように考えるのは、勇気が要ることですが、非常にポジティブであり、新たなる財産を生み出す原動力になるはずです。そして、どのような競争に直面しても、必ず打ち勝つという気概さえあれば大丈夫であることを肝に銘じておきましょう。

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