森羅万象から学ぶ人生羅針盤「自分を見失わない」

2021.12.08

森羅万象から学ぶ人生羅針盤「自分を見失わない」
　幕末に活躍した幕臣で、剣豪としても有名な山岡鉄舟の言葉に、「人生は心一つの置き所。晴れてよし、曇りてよし富士の山、もとの姿は変わらざりけり」があります。

　山岡鉄舟は、幕臣であったにも拘わらず明治天皇の臣下に転身したため、節操がないとして非難されました。そこで、鉄舟は自分を富士山に例えました。富士山は、その日の天候によって、美しく見えたり、よく見えなかったりしますが、それは見る人の一方的な感想に過ぎず、富士山自体は何も変わることなく、雄大にそびえたっているのです。これに気付くことで、他人の目を気にせず、自分を見失うことがなくなったのです。

　よく「偉くなって、人が変わってしまった」と言われる人がいます。それは、立場や役割、責任の種類が変わっただけで、人格が変わったわけではないのです。
　会社でも、一般的な社員や管理職と役員とでは立場が違います。役員は、株主によって選出されているため、配当の確保などをはじめ、株主の利益確保に対して責任を負わなければならないのです。
　政治家も、地方議員であれば、地元の利益を優先した政策実現に奔走すればよいのですが、国会議員は、何よりもまず国益を確保しなければなりません。

　しかし、それに対して周囲の評価は変わってしまい、場合によっては、支持してくれていた人が離れていくこともあります。それでも、他人の評価を気にすることなく、自分は一切変わりないと自信を持ち、自己肯定感を強くしてください。

　もし、自分を見失うと、果たすべき役割の決断を誤ることがあります。そうなると、ますます自分を見失い、負のスパイラルに陥るものです。自分を見失わなければ、必ず理解してくれる人が現れ支持してくれるものです。それを信じて、確固たる自己を確立していきましょう。

森羅万象から学ぶ人生羅針盤「自分を見失わない」

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