森羅万象から学ぶ人生羅針盤「若者の成長を静かに見守る」
2023.07.06
森羅万象から学ぶ人生羅針盤「若者の成長を静かに見守る」
太平洋戦争開戦時に連合艦隊司令長官を務めた山本五十六氏は、「『今どきの若い者』などと、口幅ったきことを申すまじ」と述べています。口幅ったいこととは偉そうなことという意味です。
若い人は、成熟した人から見れば未熟であるのは当たり前なのです。そしていつの時代も、若い世代は成熟している世代から批判され続けているのです。
これを裏付ける有名な例として、エジプトでナイル川にアスワン・ハイ・ダム(1970年竣工)を建設する際、取り壊した遺跡から出土した3000~4000年前の碑文を解読してみたら「今の若者はなっていない」と書かれていたという事実があります。つまり何千年も同じことを繰り返して言っているわけです。
なぜ若者がこういう批判に晒されるかと言えば、熟年者たちと自分と違う価値観を持った世代が相対的に増え、彼らが徐々に世の中の主役になっていくことに対する僻(ひが)みに過ぎないのです。
そこで山本氏は、冒頭の言葉通り、偉そうに若者批判をしても意味がないと本質を突いたのです。若者がいつまでも未熟なままであれば、世の中が成りたっていくはずがなく、黙っていても自然に様々な経験を積んで成熟していくので、それを静かに待てば良いのです。
そして、人としての道を踏み外しそうになったり、未熟が故の限界を訴えてきたりした時に、適切に救いの手を差し伸べれば、あとは何もする必要はありません。静かに成長を見守っていれば、若者は意外に捨てたものじゃないことに気付くはずです。それまで泰然自若としていてこそ、真の大人であることを強く認識してください。
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