森羅万象から学ぶ人生羅針盤「西洋的価値観の書物や如何に」
2024.07.01
森羅万象から学ぶ人生羅針盤「西洋的価値観の書物や如何に」
1960年代に、いわゆる経営学ブームが起きました。既存の経済学から企業経営の部分に特化したミクロ的視点に立った、極めて実用性に富んだ学問ですが、読んだ人の多くは違和感があったようです。
なぜなら、経営学はアメリカ人経営者やアメリカ人労働者をモデルに、ヒトという経営資源を中心に、いかに最適な利益を上げるかを研究する学問です。つまり日本人とはメンタリティ(心理的価値観)の違うアメリカ人を素材に、会社経営のあるべき姿を考えること自体が、日本人にとってナンセンスだからです。
これと似た西洋的価値観の代表は、マズローの欲求5段階説(晩年には6段階説に改定)でしょう。なぜなら現代の日本人は自己実現欲求を最初に求めると言われ、欲求5段階を逆さにした逆三角形がぴたりとくると言われています。
現代の日本は裕福で、世界一の治安を誇り、島国特有の「和を以て貴しとなす」社会であるため、生理的欲求、安全欲求、社会的欲求が容易く(たやすく)満たされる環境だからです。そのため関心事は、承認欲求や自己実現欲求が1、2番目にくるのは理解できます。
またあるアメリカ人女性心理学者が「夫婦は4年で離婚する」旨の本をアメリカで上梓しましたが、これも日本人からみれば、アメリカ人は簡単に人を好きになりよく考えずにプロポーズするから、4年しか夫婦生活が持たないのは当たり前なのです。
このように、巷には西洋的価値観の書物に溢れていますが、そのすべてが決して日本人に合うとは言えません。その点に十分に気をつけ、読んでも参考までに留めておきましょう。
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