森羅万象から学ぶ人生羅針盤「論争は他山の石とせよ」
2022.03.23
森羅万象から学ぶ人生羅針盤「論争は他山の石とせよ」
ロシアの小説家、劇作家ニコライ・ゴーゴリの言葉に、「論争には耳を傾けよ。だが、論争の仲間入りをするな。たとえ、いかなる些細な言葉の中にも、怒りや激情を吹き込む事を警戒せよ」があります。
現在では、ネットの発達により、匿名による書き込みで、野次馬的な誹謗中傷が後を絶たない状況にあります。関係のない第三者が匿名を隠れ蓑に、野次馬根性で面白半分に言いたいことを吐き出し、極めて無責任に人を傷つけている風潮にあるのです。特に、いじめを目的とした書き込みの被害は深刻で、それが原因で自殺に追い込まれたという事件は少なくありません。
そして、関係ない立場にも拘らず喧嘩の相手に加勢すれば、直接の相手以上に恨みを買うものです。悪辣な事件の被害者は、被告人よりも、その利益を守る代理人弁護士に対して大きな憎しみが湧いてくるのと一緒です。
しかし、ゴーゴリは、「論争には耳を傾けよ」としています。それは、自分にとって他山の石とせよという意味なのです。他山の石とは、よその山から出たつまらない石のことで、質の悪い石でも玉を磨くのに役立つということから、自分の修養の助けとなる他人の誤った言行を指すのです(デジタル大辞泉より抜粋・要約)。
弁護士はあくまで仕事で助勢しているだけなのですが、それでも怒りが向けられるものです。ましてや関係のない第三者であれば、静かに耳を傾けるだけに留め、その論争の本質を探って、自らを戒めるために生かすようにしましょう。
現在のロシアによるウクライナ侵攻は、極めて憂慮すべき問題ですが、これに関して我が国は明確な姿勢を示し行動すべきです。しかし、こうした国際的な非常事態は例外中の例外として捉え、平時の論争においては、決して第三者としての立場を冷静にわきまえる必要があることをくれぐれも忘れないでください。
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