森羅万象から学ぶ人生羅針盤「近寄りがたいと思われない」
2024.08.28
森羅万象から学ぶ人生羅針盤「近寄りがたいと思われない」
以前、松下電器産業(現パナソニック)創業者・松下幸之助の、「人の上に立つ者には愛嬌がなければならない」をご案内しております。近づきやすいと感じれば、その人の周りに自然と人が集まります。そうすることで、同時に知恵を集められると松下氏は指摘しているのです。
強面(こわもて)で偉そうな雰囲気だと、近寄りがたいと思われ人は遠ざかっていくでしょう。しかし「この人、冗談が分かるな」と思えば、自然と人が話しかけてくれ、重要なヒントや情報をもたらされることがあるのです。
これを裏付ける人物が、ワンマンで知られる吉田茂元首相です。一見近寄りがたいように思えますが、年がら年中冗談を言っていたようです。以下の2つは政界引退後のエピソードです。
ある財界人が「(吉田)先生は本当にお元気ですね。何か体に良いものでもお召し上がりになっているのでしょうか」と言われて、「だって人を喰ってるもん」(人と人とも思わないほどバカにしている)とぬけぬけと言ったといいます。
さらにある日、出身母体の外務省の幹部と会食し、その席で次官や官房長に、「あんまり暇で何もやることがないから官補(かんほ)に雇ってくれない?」とアルバイトの就活をしたといいます。
官補とは書記官補佐の略称で、国家公務員大卒Ⅰ種試験に合格したばかりの新人が務める仕事です。それに対して次官や官房長は「大臣を怒鳴り飛ばすような官補は雇えません」と丁重にお断りしたのです。
このように周囲を笑いに巻き込むエピソードは、政治家現役時代からたくさんあります。こんな感じで人を惹きつけ、多くの協力者を集め、日本を独立させる道筋をつける大業を成し遂げられたのです。絶対に「近寄りがたい」と思われたら何も得られないことを肝に銘じておきましょう。
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