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森羅万象から学ぶ人生羅針盤「遅い満点よりも早い合格点」
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森羅万象から学ぶ人生羅針盤「遅い満点よりも早い合格点」

2021.06.03

森羅万象から学ぶ人生羅針盤「遅い満点よりも早い合格点」
 ビジネスの世界では、クオリティに加えて、スピードが重視されます。そして、これに関連して、孫子の言葉に「巧遅は拙速に如かず(こうちはせっそくにしかず)」があります。直訳すれば、内容が良くても遅い仕事よりは、最高水準ではなくとも早い仕事の方が評価されるという意味です。

 もちろん、拙速を、早ければいいかげんな仕事をしても良いという意味に誤解してはいけません。どんなに早くても、不完全な仕事は絶対に評価されないのです。仕事は常にスピーディで、且つ確かなクオリティを確保するのです。

つまり、「巧遅は拙速に如かず」の意味をわかりやすく言うならば、遅い満点よりも早い合格点のほうが良いということです。

 例えば、AくんとBくんに、同じ仕事を指示したとします。その結果、Aくんのほうが早く仕上がり、当然クオリティも十分に確保したのですが、仕事の遅いBくんのほうが、Aくんよりハイレベルに仕上げたのです。しかし、だからといって、Bくんのほうが高く評価されるとは限らないのです。

時間をかければ、誰でもより良い仕事ができるのは当たり前です。いかなる仕事でも、効率よく進め、早く仕上げることで、その分他の仕事ができるのです。
仕事を指示した上司にしてみれば、場合によっては、Bくんに対して要領が悪いという印象を抱くことになるのです。

 同じ会社における仕事でも、こうした判断を下されるのですから、ましてや取引先相手だと、遅い仕事は、確実にライバル会社に出し抜かれます。
 やはり、ビジネスにおいては、まずスピード感をもって、確実に合格点を獲得するように心掛けなければなりません。遅い満点は評価されないのです。もちろん、早い満点であれば、これに越したことはありません。

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