森羅万象から学ぶ人生羅針盤「骨太の知識・教養を身に付ける」
2021.12.21
森羅万象から学ぶ人生羅針盤「骨太の知識・教養を身に付ける」
三国時代の故事に「呉下の阿蒙(ごかのあもう)に非(あら)ず」があります。これは、呉の初代皇帝・孫権(そんけん)の部下であった呂蒙(りょもう)という武将に由来するものです。ちなみに、「阿蒙」は、蒙ちゃんという意味です。
呂蒙は、勇猛果敢な武将でしたが、無学だったのです。それを案じた孫権は、兵法や歴史を学ぶように指示し、呂蒙は猛勉強して、実戦にも理論にも強い優れた武将に成長したのです。そして、周囲の人は、「もう、呉の都にいたころの蒙ちゃんではないね」と称賛しました。
いくら仕事ができても、常識レベルの物事を知らなかったりすると、「この程度の人について行く気はしない」と人望を失うこともあります。特に欧米では、政財界のトップクラスになると文学・歴史、芸術、スポーツなど幅広い教養や素養がないと仲間に認めてもらえないため、ビジネス以外の分野でも日々研鑽し、総合的な人間力を高めているのです。
ビジネスセミナーに参加して勉強することは大いに結構ですが、その中には、目先の利益獲得に関するノウハウ提供に終始した講義があることに注意しましょう。それを身に付けても、一時的な効果しか得られず、条件や環境が変われば、役に立たなくなってしまうからです。
やはり大事なのは、物事の本質を貫いている骨太の知識・教養を身に付けることです。特に、古典や歴史書の名著から学ぶようにしましょう。それらは、時代が変わっても価値が認められ、真の人間力を磨くのに大いに役立つからです。
そうして、人としての奥行きを深めていけば、必ずその進歩は認められます。自分の地位には、それにふさわしい骨太の知識・教養が不可欠であることを忘れないでください。
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