森羅万象から学ぶ人生羅針盤「1という“種”を大木に」
2025.10.25
森羅万象から学ぶ人生羅針盤「1という“種”を大木に」
古代ギリシャの哲学者エピクロスは、「無から有は生じない」と断じています。よく「ゼロから始める○○」といいますが、正確には「1から始める○○」なのです。ゼロには原資がないので何もできないからです。
つまりゼロを1にしてからが本当のスタートなのです。しかしこれが実に難しい。ゼロはどこまで行っても何もないからです。それを1にするにはその原資を自ら作り出すか、もしくは他から借りてくるしかないのです。
そしてこれはどちらも同じくらい有効です。一見、自分で作り出すほうにこそ意味があるように思いますが、日本人の特性を考えると、1を創り出すことは難しくとも、それをアレンジ、発展させる能力はずば抜けているからです。
その良い例が自動車産業でしょう。クルマは言うまでもなく外国から技術を輸入し、それを類まれなる改良技術をもって、世界一の無人走行車やEVカー、さらには次世代のクルマとして、水力で走るクルマなどを作り上げることができるのです。
そうした日本の姿を絶対に認めたがらない国があるのは非常に残念です。二言目には、「日本の○○はうちの国が起源だ」というのですが、確かに仏教とともに大陸から多くの渡来人が訪れ、様々な技術を教えてくれました。
しかし日本人は、それをどんどん発展させ、世界に冠たる独自の文化・技術に進化させました。つまり1をもらい、そこからスタートして、2、3、5、10……と大きくさせたのです。
ゼロのままだったら今日の日本はありません。しかし1があったからこそ、その“種”を大木に成長させたのです。我々は1をもらったことには感謝しながら、それを2、3、5、10……にしたことに対して、大いに誇りに思ってよいでしょう。
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