森羅万象から学ぶ人生羅針盤「3はバランスの最小最良単位」
2023.05.24
森羅万象から学ぶ人生羅針盤「3はバランスの最小最良単位」
『論語』に「三人行えば必ず我が師あり」があります。3人で一緒に行動すれば、ほかの2人の中に必ず自分の参考にできる人がいるというもので、他人の行動の中は、必ず自分の参考になるという意味です(故事成語を知る辞典より抜粋・要約)
また、これに関連して、「三人寄れば文殊(もんじゅ)の知恵」があります。凡人でも3人集まって相談すれば、仏教で知恵を司る文殊菩薩のような思いがけない良い知恵が浮かんでくるという意味です(ことわざを知る辞典より抜粋・要約)。
実は、3という数字はバランスの最小単位なのです。中国古代の器物の一種に鼎(かなえ)があります。この最大の特徴は足が3本(後の時代に4本が出現した)で、バランスを取るために最低限必要な足の数であり、そのバランス確保を求めることから、3人で会談する「鼎談(ていだん)」や、3つの勢力が並び立つ状態を表す「鼎立(ていりつ)」という言葉が生まれました。
冒頭の「三人行えば必ず我が師あり」に戻れば、3人だと残りの2人を比較検討でき、冷静に客観的にそれぞれの評価ができるのです。自分以外の2人のうち、どちらが良くてどちらが悪いという区分けで考えるのではなく、それぞれの持つよい行動を選んで採り入れ、悪い行動は反面教師として反省材料にすることが大事なのです。
さらに、「三人寄れば文殊の知恵」なら、それぞれの持つ知識や情報を集め、各々の角度で物事を多面的に見つめれば、大いなる知恵が生まれます。
ならば4以上だともっと良いことが分かるような気になりますが、不思議と4は2対2に分かれて争うことに発展し、それ以上だと派閥が形成される元となってしまい、収拾がつかなくなる可能性が生まれるのです。
改めて、3はバランスの最小単位であり、同時に最良の状態であることを肝に銘じておきましょう。
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