森羅万象から学ぶ人生羅針盤『「喰って旨い」仕事をする』
2023.04.04
森羅万象から学ぶ人生羅針盤『「喰って旨い」仕事をする』
放送作家。永六輔氏の著書『職人』のなかに、「食べて美味しいものは簡単につくれます。喰って旨いものとなると年季がかかります」と語った板前さんの言葉が載っています。シャレではなく本当に味のある言葉だと思います
「食べて美味しい」と「喰って旨い」の差は、日本語的には丁寧かざっくばらんかの差だけのように思われますが、漢字の意味を深掘りすると、決してそんな狭い意味ではないのです。
まず、「美味しい」と「旨い」の違いですが、グルメ雑誌やサイトに紹介されるのは「美味しい料理」が多いでしょう。それは味だけでなく盛り付け、器などにもこだわり、五感を刺激して美味しいと思わせるテクニックがあるからです。
しかし、「旨い料理」は、旨味という熟語があるように、見た目にはこだわらず味だけで勝負し高評価を得られるものです。つまり、味以外でごまかそうとしない料理であるため、それが作れるようになるには年季がいるのです
そして「食べる」ですが、食事という熟語にも使われるように広く一般に用いられるだけでなく、一つの形式や約束事の上に用いられています。一方「喰う」は、「共喰い」などに使われるように、動物的な食欲を表しています。
つまり、おもわず本能的に飛びついてしまいたくなるレベルの味であり、そんな味は確実に脳に深く刻み込まれ離れなくなるのです。そしてそれはまさに感動に他なりません。
以前、「感動とは期待を超えることであり、期待どおりだと満足で終わってしまうが、期待以上だと感動を呼びおこす」「感動はリピーターを誕生させてくれる」ことをご案内しましたが、ビジネスでも、「食べて美味しい」レベルで終わることなく「喰って旨い」を目指す仕事をしましょう。
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