森羅万象から学ぶ人生羅針盤【「御用心」はPDCAサイクルの極意】
2023.12.15
森羅万象から学ぶ人生羅針盤【「御用心」はPDCAサイクルの極意】
事前に注意を巡らせてトラブル回避に備えることを表したポピュラーな日本語に「用心する」があります。これに関して、かの有名な一休禅師に面白い逸話があります。
ある時、何か為になることを書いてほしいと頼まれた一休禅師は、「御用心」と書いたのです。しかしあまりにも平凡な言葉なので、何か他に書き加えてほしいと頼まれたところ、禅師はまたしても「御用心」と書き足しました。
何か馬鹿にされているような気がしたその人は、さらに別な言葉を書いてほしいと禅師に懇願するのですが、3つ目も「御用心」だったのです。その人は、なぜ同じことを3つも重ねて書いたのかと禅師に真意を尋ねました。
すると禅師は、「人間は何がきっかけで、いつ死ぬかわからない。だから御用心ほど大事な心構えはないからだ」と説明してくれました。それは、私のような障害者でなくとも大いに納得する言葉です。
例えば、自宅の近所を散歩していると、子供の一団がよそ見をしながら話をして、自転車で歩道を走行している場面に遭遇します。
以前の私なら、ぶつかりそうになっても簡単に避けられたでしょう。しかし、今ではまさに「御用心」を心得て、電柱や物陰に身を寄せて、子供の一団が通り過ぎるのを確認してから歩くようにしています。
そして同時に、「御用心」はPDCAサイクルの極意であるとも気付きました。PDCAサイクルは、何かあってからでは遅いので、過去のデータを踏まえてきちんとチェック(C)しアクション(A)し、未来を予想しているのです。
まさにビジネスにも大いに言えることで、常日頃からあらゆる場面で、何が起こるか分からないと「御用心」することを忘れないでください。
社長ブログ新着記事
-
森羅万象から学ぶ人生羅針盤「言葉を失うような出来栄え」
-
森羅万象から学ぶ人生羅針盤「成功してこそ決断」
-
森羅万象から学ぶ人生羅針盤「やましい心根の人とは距離を置く」
-
森羅万象から学ぶ人生羅針盤「人間としての真の値打ち」
-
森羅万象から学ぶ人生羅針盤「夢は前だけにある」