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森羅万象から学ぶ人生羅針盤【「長幼の序」にふさわしい人間】
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森羅万象から学ぶ人生羅針盤【「長幼の序」にふさわしい人間】

2023.01.17

森羅万象から学ぶ人生羅針盤【「長幼の序」にふさわしい人間】
 孟子の有名な言葉に「長幼の序」があります。年長者と年少者との間にある秩序であり、子供は大人を敬い、大人は子供を慈しむというあり方を示しています(デジタル大辞泉より抜粋・要約)。わかりやすく言えば、年上であるというだけで、年下のものからそれなりの丁重な扱いを受けるというもので、礼儀作法の重要な基本の1つです。

 しかし、これを誤解している年長者が多いのも事実です。中学校の部活動で後輩に威張りくさるだけの先輩などは典型例ですが、成人で構成されるビジネスの世界でも、そうした勘違い人間が少なからずいます。年長者であればどんな場合でも「長幼の序」が通用すると誤解しているのです。

例えば、「おい。これから飲みに行くぞ」と、先輩がいきなり後輩を誘った場合、行きたくないと思った後輩は、「先約があるので申し訳ありません」「体調不良で一刻も早く帰宅させてください」と、先輩の顔をつぶさないような断り文句を用意するものです。

 しかし、中には真顔で「え?それって仕事ですか?」「プライベートの時間を使ってまで、先輩と飲みに行かなければならない法的義務はあるんですか?」などと平気で言う後輩もいます。

 一見、その後輩が非常に生意気で非常識な人間のように見えます。確かにちょっと変わり者で、悪者扱いされてしまうかもしれませんが、よく考えてください。普通、そんな断り方をするでしょうか。どう考えてもその裏には、喧嘩を売ってでも関係を壊したいほどの問題が、その先輩の方にある証拠なのです。

 後輩が自然と「長幼の序」を守ってくれなければ、単に先に生まれただけの「無価値な人生の先輩」に過ぎません。「長幼の序」にふさわしい人間にならなければ、ビジネスの世界では誰も相手にしてくれなくなることを肝に銘じておきましょう。

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