森羅万象から学ぶ人生羅針盤【心をピカピカにする】

2022.07.10

森羅万象から学ぶ人生羅針盤【心をピカピカにする】
　今回と次回に分けて、「掃除はすべての物事の基本である」ということを踏まえ、環境整備と人間教育についてお話しいたします。今回は、トイレ掃除の意味と重要性をお話しします。

　本田技研工業創業者の本田宗一郎氏は、「トイレをどのように扱うかで、その所有者というか管理者の心の一面が読み取れる」と述べています。

　排泄物を処理するトイレは、すべての施設のなかで最も汚れが貯まる箇所です。そんなトイレの掃除について「どうせ汚れるのだから適当でいい」と考えるのではなく、「汚れるのならば他のどの箇所よりも徹底的にきれいにしよう」と考えるべきなのです

　意識の高い飲食店では、1時間おきに交替制でトイレ掃除に当たっています。いくら美味しい料理を提供されても、トイレが汚ければリピーターになりたいと思わないでしょう。なぜならそこに、オーナーや店長の心が反映されており、その衛生観念が料理にも影響を及ぼしていると疑われるからです。

　このように、きれいなトイレはきれいな心の表れなのです。心というものは、良い環境よりも悪い環境の影響を受けやすいので、放っておけばどんどん汚れてしまうものです。そのため、トイレをきれいにすることから心をきれいにすることを学ぶのです。

　これに関連して、カー用品チェーン・イエローハットの創業者である鍵山秀三郎氏は、凡事徹底の精神で、素手によるトイレ掃除を社員教育の要として位置づけました。また、私の会社・躍進でもトイレ掃除を徹底しています。特に、小便器の着脱トラップ部分には一切の尿石はありません。これは、トイレと共に自分の心がきれいになっている証拠なのです。

　自らの手でトイレをピカピカにすれば、心もピカピカになります。まさに心を磨くつもりで便器を磨き、心をピカピカにしてください。

森羅万象から学ぶ人生羅針盤【心をピカピカにする】

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