森羅万象から学ぶ人生羅針盤【2つの「品」を保証する】
2024.04.16
森羅万象から学ぶ人生羅針盤【2つの「品」を保証する】
人間に求められるものに「品」があります。その「品」には2種類あり、品行と品性に分けられます。この2つは一見よく似ていますが、重要度でいえば品性が圧倒的に高くなければならないのです。
品行方正という言葉があるように、法律をはじめ礼儀やマナー、道徳など様々な規範を守って、正しい行いをしている人物を指します。それに対して、例えば品性下劣などの言葉に用いられる品性は、その人間の内面や本質を表したものであるため、その良し悪しが知らぬ間にすべての言動に表れてしまうのです。
人というものは不思議なもので、人間性はとても優れていて大いに評価に値するにも拘わらず、「酒さえ飲まなければいい人なのに」のように、酒癖という品行だけはどうしようもない人がいます。
それに対して品性下劣な人は、表明上は上品でそつがないのですが、内面が文字通り下劣極まりないのです。例えば強烈な嫉妬心を燃やし、巧妙な手段を用いて相手の足を引っ張るようなことを平気でします。それでいて相手の前では涼しい顔をしているのです。
さらに平気で人を利用するようになります。共通に敵を持つ人には、「敵の敵は味方」とばかり接近し、自分の代わりに相手と戦わせます。そして本人はそ知らぬ顔をするだけでなく、酷い場合は相手の味方さえもする裏切り行為を働きます。
品性下劣が許されないからと言って、品行なら悪くても許されるわけではありません。特にお客様は、目に見えない品性よりも目に見える品行のほうで評価します。人間は品行と品性の2つの「品」が保証されて人格者と言えるのです。
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