森羅万象から学ぶ人生羅針盤{「ダム経営」で企業体力に変化なし}
2022.07.19
森羅万象から学ぶ人生羅針盤{「ダム経営」で企業体力に変化なし}
企業が安定的に発展していく条件を保水しているダムの姿に例えた言葉として有名なのが、松下電器産業(現パナソニック)創業者・松下幸之助氏が唱えた「ダム経営」です。
ダムは河川の水をせき止め蓄えて、環境に左右されることなく、必要な一定量の水を使えるようにしています。そして、企業経営のダムには、ヒト、モノ(設備、在庫、技術)、カネ、企画・開発力のダムなど色々な種類があります。そうしたダムが集まって経営にゆとりがもたらされるということなのです。
特に、この中で内部留保というカネのダムは、他のダムの下支えとして重要な役割を果たしています。つまり、お金という水を出来るだけ蓄えておかなければ、キャッシュフローを維持できず、会社の屋台骨が揺らぐからです。
例えば入金をあてにして手形決済をしても、もしお客さまの倒産などで予定していた入金がなければ、自社が振り出した手形が落ちず不渡りとなります。そして、半年の間に2回不渡りを出せば、銀行取引停止処分となって会社は倒産を余儀なくされます。実際には、1回の不渡りでも会社の信用は失墜し死に体となり、倒産と同じ扱いを受けるでしょう。
何よりもカネのダムによって、ヒトのダムが維持できます。不況でも社員を整理解雇することなく確保しておけるので、会社の原動力が維持できます。まさに、「ダム経営」あってこそ企業体力に一切の変化をもたらすことなく、不況に陥っても投資や再生産が可能となり、お客さまへの変わらぬ商品やサービス提供が実現できることを強く認識してください。
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