森羅万象から学ぶ羅針盤「まずは他人の意見を聞く」
2020.11.30
森羅万象から学ぶ羅針盤「まずは他人の意見を聞く」
江戸時代の儒学者・佐藤一斎は、著書『言志四録』(げんししろく)において、「人の言は須らく容れて之を択ぶべし。拒む可からず。又惑う可からず(ひとのげんはすべからくいれてこれをえらぶべし。こばむべからず。またまどうべからず)」と述べています。
他人の言うことは、まず聞き入れてから、その内容を検討すべきで、最初から拒否したり、上辺だけの意味に左右されたりしてもいけないという意味です。
頑固な自信家は、他人の意見に一切耳を貸さない傾向がありますが、その一方で、他人の意見にいたずらに流されがちになる人もいます。
しかし、どんな人でも、まずは他人の意見を聞き入れて、それからその真偽を判断すべきです。
有用なアドバイスを聞かなかったがために、大きな失敗をしたり、チャンスを逃したりする場合があるからです。
他人の意見を聞いたら、まずは自問自答してみましょう。
その意見に対して、自分自身はこう思うが、それは正しいのか、有用なのかを判断してみてください。
分からなければ、信頼できる人に相談することを忘れないでください。
そして、正しい判断を下すには、常日頃から、いろいろなジャンルの「本物」に接しておくことです。
そうすることで、定見を持つことができ、他人の意見に対しても、冷静に、客観的に見つめられ、玉石混交から、良いところを取り入れることができるようになるのです。
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