森羅万象から学ぶ羅針盤「印象操作に惑わされない」
2020.12.17
森羅万象から学ぶ羅針盤「印象操作に惑わされない」
交渉の場面においては、しばしば、心理学でいう「ロ―ボール・テクニック」が、用いられるようです。
それは、ピッチャーがキャッチャーに対して、まず、捕球しやすい低めの直球を投げ、捕球に慣れさせ、そのあとに高めの変化球などを投げても、キャッチャーは、難なく捕球できるようになっていることに由来します。
つまり、最初に好条件を提示し、それを受け入れてもらった後に、難度の高い条件を追加しても、大抵の場合は、それも、そのまま受け入れてもらえるということです。
例えば、最初に「時給3000円のアルバイトがあるけど、やってほしい」といって、OKをもらったとします。
その後に、「毎朝、始発で来てほしい」といっても、相手は、一度OKを出してしまった後だと断りづらくて、結局、その条件も受け入れてしまうことが多いのです。
要するに、ものは言い方だということです。しかし、悪くいえば、詐欺まがいの行為でしょう。
似た例として、中国の有名な故事に「朝三暮四」があります。
これは、飼っているサルに、餌となる木の実を、朝3つ夕方4つ与えたら、少ないと不満をあらわにしました。
そこで、朝4つ夕方3つ与えるようにしたら、一日にもらえる木の実の数は同じなのに、サルが喜んだのです。
つまり、目先のことに囚われて、実際にはなんら変わりのないことを見抜けないようになってしまっているのです。
このように、交渉の場面では、印象操作が行われることが少なくないのです。それに惑わされず、冷静に、客観的になって、その真実を見極めましょう。
決して、サルになってはいけません。
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