森羅万象から学ぶ羅針盤「変わり者が世の中を変える」
2020.10.15
森羅万象から学ぶ羅針盤「変わり者が世の中を変える」
文芸評論家・小林秀雄さんは、著書『考えるヒント』の「歴史」の章において、世の中に背いて、世を動かした人々を、変わり者としています。
そして、以下のようにも言っています。
誰も、変わり者になろうとしてなれるものではなく、変わり者ぶったところで、世間は、すぐにそんな者は見破ってしまいます。
つまり、世間は、止むを得ず変わり者であるような変わり者しか認めてくれません。
そういう巧まずして変わり者であるような変わり者は、世間は、はっきり許し、愛しさえします。
そして、「変わり者はエゴイストではない。社会の通念と変わった言動を持つだけだ。世人がこれを許すのは、教養や観念によってではない。付き合いによってである。付き合ってみて、世人は知るのだ。自己に忠実に生きている人間を軽蔑する理由がどこにあるか、と。そこで、世人は、体裁上、変わり者という微妙な言葉を発明したのである」とも言っています。
小林さんは、さらに「個性的であろうとするような努力は少しもなく、やる事なす事個性的であるより他はないような人間の魅力に、人々はどんなに敏感であるかを私は考える」としています。
つまり、誉め言葉としての変わり者たる人は、生き様そのものに、魅力のある人です。
その魅力ある人は、必ずや人を動かし、世の中を変えていきます。
歴史上の人物だけでなく、ビジネスの世界においても、松下幸之助さんや本田宗一郎さんは、とびぬけた変わり者であることに間違いないでしょう。
変わり者である証拠に、未だに愛され、尊敬されています。
そして、この言葉の定義に従えば、ヒットラーなどは、変わり者ではないといえましょう。ふさわしい言葉は狂人かもしれません。
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