森羅万象から学ぶ羅針盤「思う、考える、実行する」
2021.01.22
森羅万象から学ぶ羅針盤「思う、考える、実行する」
「思う」と「考える」の違いについて、『日本語練習帳』(大野晋・著 岩波新書)には、以下のように記述されています。
「『思い』とは、胸の中にある一つのことをいいます。これに対して『考える』とは、あれかこれか、ああするか、こうするかと、いくつかの材料を心の中で比べたり、組み立てたりすることです。つまり、『思う』とは、一つのイメージが心の中にできあがっていて、それ一つが変わらずにあること。胸の中の二つあるいは三つを比較して、これかあれか、こうしてああしてと選択し構成するのが『考える』」
そして、思い出す(一つの記憶を心の中によみがえらせること)と、考え出す(あれこれ工夫して新しい考えを生むこと)の違いなどの例をあげ、言葉の使い方を説明しています。
これを踏まえて、ビジネスの世界では、「どう思っているか」と問われても、それは「どう考えているか」という意味である場合が多いのです。
もちろん、すでに用意されている一つの答えが、それ以上のものがないほどに、よいものであるならば、「思う」でも構いません。
しかし、どう思うかを問われて、良い悪い、好き嫌いというような回答を「思う」のでは、答えにならない場合が多いのです。
やはり、必ず答えを組み立て、「それについてこう考える」と回答するほうが、大きな説得力があります。
そして、決して忘れてはならないのが「実行する」ことです。ビジネスの世界では、「思う」「考える」だけでは通用しないのです。
「思う」から「考える」に至るステップの後に、必ず「実行する」という流れがあることを、肝に銘じておくべきでしょう。
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