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森羅万象から学ぶ羅針盤「無知であってはならない」
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森羅万象から学ぶ羅針盤「無知であってはならない」

2021.01.06

森羅万象から学ぶ羅針盤「無知であってはならない」
中国の『後漢書』朱浮伝の故事に「遼東の豕(りょうとうのいのこ)」があります。 豕とは豚のことです。
遼東で豚を飼う男がいました。あるとき、遼東で珍しいとされた白い頭の豚が生まれたので、自慢したくなって河東に連れてくると、そこには白い頭の豚がたくさんいたというエピソードが由来です。
無知で、世間知らずでいると、恥をかくという例えなのです。

 恥をかくだけなら、まだ良いのですが、無知が原因で命を奪われる可能性もあるのです。それについて、このような話があります。
 ある男が、主人から、刀を届けるように指示されます。それには、手紙が添えてあります。
 しかし、男は、刀を届ける途中で体調不良を起こし、寺に助けを求めます。
 介抱にあたった住職は、男の持っていた手紙を読んでびっくりします。
 そこには、その刀で、遣いの男を試し斬りしてもよいと書いてあったからです。

 男は、その事実を知らされ驚愕します。なぜなら、男は文字が読めないから、その手紙を見ても、意味が分からなかったからです。
 そして、男は一大決心をして、文字を習い、勉学に励んで、一廉(ひとかど)の学者になったとされます。

 何事においても、無知であってはなりません。
 新聞やテレビでは、毎日、様々な報道がなされていますが、正しい知識がないと、流されてくる情報を、ただ鵜呑みにしてしまうだけなのです。

知識は、いくらあっても足りることはないのです。そして、絶対に邪魔にならないのです。
 知識がありすぎると、頭でっかちになるといわれていますが、それは、知識の使い方が悪いだけです。
知識を生かせば、知恵となるのです。そして、物事の真贋を見極める力もつくのです。

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