森羅万象から学ぶ羅針盤「終わりのない旅を続ける」
2020.10.15
森羅万象から学ぶ羅針盤「終わりのない旅を続ける」
1882年に着工された、建築家アントニ・ガウディの未完作品として知られるサグラダ・ファミリア教会には、未だに完成していません。
完成には、2026年までかかるといわれていますが、それまでに実現できるか難しい状況にあります。
しかし、そんなガウディの構想に対して、多くの人が、共感・共鳴しています。
一つのテーマに対して、歴史を超えて取り組む意思の連続性の素晴らしさが感じられるからです。
逆を言えば、ガウディの作品には、時と人を動かすとてつもない力が込められているのでしょう。
同様に、学問の世界にも歴史を超えて取り組む意思の連続性が見られます。
例えば、哲学。タレスにはじまり、今日まで延々と続いてきている新しい考えの発見の旅は、驚嘆以外の何物でもないでしょう。
だた、サグラダ・ファミリア建設と、哲学の違いは、引き継ぐが、批判するかです。
サグラダ・ファミリア建設は、現在も多くの人々が引き継いでいます。
しかし、哲学は先人の知性を批判する知性が継承してきました。
そして、サグラダ・ファミリアは、いずれ完成しますが、哲学に完成はありません。終わりのない旅を永遠に続けることになるでしょう。
哲学は、答えのないテーマに対して、永遠に答えを追い求める学問であると思います。
答えがないことを知っていながら、各時代の哲人が、難解なテーマに取り組んで、目の前に立ちはだかる壁に爪痕を残すことの繰り返しなのでしょう。
しかし、そうであるが故に、多くの人が難解なテーマにチャレンジしていこうという永遠の連続性の美しさが生み出されるのはないでしょうか。
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