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森羅万象から学ぶ羅針盤「規模の適正化を考える」
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森羅万象から学ぶ羅針盤「規模の適正化を考える」

2020.10.20

森羅万象から学ぶ羅針盤「規模の適正化を考える」
人間が一人で、直接把握できる個数は「7」であるといわれています。
つまり、組織においては、直属の部下の最大数は7。規模が大きくなれば、7の倍数で階層を作っていけばよいのです。

 例えば、会社なら、社長の下に最大7人の常務、その下に最大7人の平の取締役、取締役の下に最大7人の部長、部長の下に最大7人の課長、課長の下に最大7人の平社員というような組織をつくればよいのです。

 しかし、この階層を無限に広げるわけにはいきません。やはり、肥大化した組織は十分に機能しないからです。

 軍隊でも、統制のとれていない大軍が、少数精鋭の軍隊に負けることがあります。
 紀元前490年のマラトンの戦いでは、ギリシャに攻め込んだ50万のペルシャ軍は、たった1万のアテネ軍に敗れました。
 ペルシャ軍は、寄せ集めの多国籍軍で、数が多くなりすぎたことがかえって仇となり、統制がとれなかったことが敗因になったようです。

 また、中国の『春秋左氏伝』に、「尾大掉わず(びだいふるわず)」という言葉があります。
動物も尾が大きくなりすぎると、自由に動かすことができないことを表します。
 辞書的な意味では、上位の者の力が弱く、下位の者の勢力が強すぎて制御しにくい例えに使われます。

 例えば、労使は本来協調しなければなりませんが、組織が大きくなりすぎたことで、その関係にも影響が出るのです。

 かつての国鉄、某自動車メーカーにおいては、労働組合が強くなりすぎて「尾大掉わず」のようなことが起こりました。

 組織は、大きければよいというわけではないのです。
規模の適正化は、常に検討し続けなければならない課題なのです。

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