森羅万象から学ぶ羅針盤「誠実に勝るものなし」
2021.05.05
森羅万象から学ぶ羅針盤「誠実に勝るものなし」
『韓非子』に「巧詐(こうさ)は拙誠(せっせい)に如かず」という言葉があります。巧みにいつわりごまかすのは、つたなくても誠意があるのには及ばないという意味です(デジタル大辞泉より)。
巧詐を実践する人は、基本的に、他人を見下しています。自分よりも馬鹿だと思う人間を操り、何事においても、うまく立ち回っている気になっていますが、その卑しい魂胆は、当然ながら周囲に漏れ伝わっているものです。
そして、他人に関心がありません。丁寧な挨拶をするから、一見、こちらに関心、好意があるのかと思わせますが、あくまで上辺だけなのです。上辺のテクニックだけで、人間関係が構築できると、本気で思っているのです。
また、ビジネスにおいても、プライベートにおいても、真に仲の良い友達がいないものです。なぜなら、陰で悪口を言っていることが往々にしてあり、相手もそれが分かっているからです。
さらに、相手に利用価値がなくなったと分かると、潮が引くように離れていきます。極めて打算的であり、決して本音を言いません。
これでは、いくら美辞麗句を並べても、人に信用されるわけがありません。
これに対し、拙誠を実践する人は、ちょっと鈍くさい分だけ、最初は誤解されがちです。
しかし、言葉少なではありますが、お互いの仲を深めようとして、積極的にコミュニケーションを図り、行動は地味ながらも、誠意ある態度で接してきます。
そして、どんな小さな約束でも守ります。さらに、常に相手の立場に立ち、感謝の言葉を忘れません。
いくら策を弄して、表面上を嘘で塗り固めて、誠意があるふりをしても、いずれメッキは剥がれるものです。
それに対して、不器用でも、誠実な人間の行いのほうが、信用されるものです。
まさに、何事も、至誠一貫で当たるべきで、誠実に勝るものはないのです。
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