森羅万象から学ぶ羅針盤「途中で止めることも重要」
2020.10.15
森羅万象から学ぶ羅針盤「途中で止めることも重要」
教育ママの代名詞ともいえる孟母(孟子の母親)は、孟子の教育のために、よい環境をもとめて、3回引っ越しました。これが有名な「孟母三遷」の故事です。
その孟母のエピソードで、同じくらい有名なのが「断機の戒め」です。
孟子が、勉強がいやになり、その途中で家に帰ると、孟母は織りかけの機織物(はたおりもの)をバッサリと断ち切って、「学問を中断することは、これと同じことです」と戒めたといいます。
何事も途中で止めずに最後までやり遂げなければいけないという例えですが、「断機の戒め」と同様に「井戸を掘るなら水の出るまで」ということわざがあります。
言うまでもなく、井戸を掘る作業には根気が必要です。
どこに水脈があるかわかりません。
掘り進めていくうちに、思ったよりも水脈が深いことに落胆し、中途で止めるくらいなら、最初からやらないほうがよいでしょう。
物事を途中で止めては、何の意味もないことですが、その反面、ビジネスの世界において、何らかの事情で不要になったものを整理することは、必要なことです。
しかし、その見極めは極めて難しいものです。
その物差しの一つとして、「もしこれを行っていなかったとしても、後日改めて行うか」を考えたとき、やはり行わないのであれば、一日も早く止めることを考えなければなりません。
学問や井戸掘りのように、必要とされるものを途中で止めてはいけませんが、不採算事業からの撤退のように、絶対に途中で止めなければならないものもあるのです。
故事やことわざは、そのうわべの言葉に固執することなく、冷静に、客観的に考え、臨機応変に使い分けしなければなりません。
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